日本ボーイスカウト鎌倉第5団
団委員長 當麻洋一
私たちの鎌倉第5団が、鎌倉の西端の丘の上で産声を上げたのは昭和50年のことでした。当時の「西鎌倉」は造成されて間もないまさに“新興住宅地”。周囲には葛の葉が生い茂る緑地もまだたくさん残されていました。発団式に集まった子供の数は15名。有力な育成母体も持たず、立派な資材・教材もなく、ただ真新しい隊旗だけをようやく整えて、文字通りすべてが手作りでゼロからのスタートでした。
1990年代中頃のビーバー隊
以来約40年。本団は100年の伝統を持つ国際的な社会教育運動であるボーイスカウト運動の理念の下に、一貫して地域の子供たちに有意義で魅力的なプログラムを提供し続けてきました。本団で活動した多くの子供たちは「自分の目で見て・耳で聞き、自分の頭で考えて、実際に行動することのできる」有為の青年に成長し、地域社会やさらに広い世界に羽ばたいて活躍しています。
今、鎌倉地域にも少子高齢化の波が押し寄せ、子供たちを取り巻く家庭・地域・学校の環境は大きく変化しています。さらに、これからはより厳しい社会の到来も予想されています。しかし、どのような時代でも、社会環境の下でも、子供たち一人ひとりに無限のきらめく可能性があり、私たち成人が子供たちに「人間として幸福な人生を歩んで欲しい」と願う思いは変わりません。
これからも本団は、子供たちが丈夫な身体と伸びやかで強いこころを養い、自分の力で人生を切り拓いて行くことのできる豊かな「人間力」を身につけられるように、「行うことで学ぶ」を重視した様々な楽しい活動を積極的に展開して参ります。
地域の皆様には、「地域の中で育てられた」本団に、これからも温かいご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。また、現在進行形で子育て中の皆様には、ぜひお気軽に活動の場へ遊びに来ていただくことをお奨めいたします。学校や塾では見られない、子供たちの笑顔とエネルギーをきっと再発見できることでしょう。